私は<書の意思の総体>(Chronica)
アナタたちが<黒の予言書>(Black Chronicle)と呼んでいるモノの原典
つまらない昔話でも宜しければ お話ししてさしあげましょう…
昔々ある所に一人の男がいました
彼は破滅の運命に囚われていましたが
苦難の末…その運命から逃れる道を見つけ出しました…
しかし…彼がその運命から逃れることは 別の運命によって定められていました
その別の運命から逃れられたとしても 更にまた別の運命に囚われてしまいます
結局はその枠を何処まで広げようと いづれは簡単に絡めとられてしまうのです
書の真理をご理解頂けるかしら? 黒の歴史は改竄を赦さないのです…
アナタは永遠を信じますか? …そんなことはどうでも良いのです
さしたる問題ではありません 書の歴史は全てを識っているのですから
幾度となく誕生と消滅を繰り返す世界 全ては予定調和の内
書の真理をご理解頂けたかしら? 黒の歴史は改竄を決して赦さないのです…
結局彼は運命の手から逃がれられませんでした
…されど憐れむ必要はないのです
ワタシもアナタも誰ひとり逃がれられないのですから…
めでたし…めでたし…