「此処は何処なのかしら?私は確か…
追われ…矢を射られ…倒れたはずだったわ…」
「気付いて良かった、大丈夫かい?
私の名はAlvarez、君達の村を襲った軍隊の指揮官…
だったのだが…今ではもう追われる身だ…
からと言っても…言い訳に過ぎぬ…私が憎いかい?」
「えぇ…憎くない…と言ったら嘘になるけれど…
助けてくれた貴方のこと、私は信じたい…」
「私はBelga人(Belge)なのだよ…
亡国の仇を取る為、旧Flandreへ身を寄せた<異邦人>(Albelge)
この意味が解るかい…お嬢さん?
この手はもう取り返しのつかない程に汚れている…」
「最初は怒りからPreuzehnを…
次に異国での居場所を確保する為Lombardoを…
そして己の願望を満たすという目的の為に、Castillaを滅ぼした…」
「今でも目を閉じると、鮮やかに浮かんでくる風景がある…
私にはどうしても取り戻したい場所があったのだ…
そんな私に当時のChildebert6世陛下は約束してくれた…」
「国をあと一つ…
例えばBritanniaの征服を条件に…
Belgaの独立自治権を許すと…
私は他人の国を売って…
自分の国を買い戻そうとしたのだ…」
「私はそんな愚かな男なのだよ…」
「そう…そんな愚かな男なら、私がここで殺してしまっても構わないわね?」
「あぁ…好きにするが良い…私は取り返しのつかない過ちを犯してしまった…」
「馬鹿!それでは何も解決しないじゃない
貴方はそれで満足かも知れない
でも貴方の仇を取ろうとする者が現れないとは限らない
その論理が繰り返し悲劇を生んでいるの よ…」
「取り返しのつく歴史なんて一つもないの、だから尊いの、
だから私達は新しい歴史を創ってゆく の、
愚か者とは…過ちを犯す者のことじゃない
過ちと知ってなお、正そうしない者のことをいうのよ …」
「…ねぇ…そうでしょう?」
「お嬢さん…君は強いな…」
「えぇ…そうよ…私は強いわ、この国の未来を背負っているんだもの…」
「この国の未来?
Britanniaの女王は若い娘だと聞いていたが…まさか…君が…!」
「Rose Guine Avalon…そう…私がこの国(Britannia)の女王よ…
黙っていて御免なさい…でも解って欲しいの…
Alvarez将軍…私は貴方を信じます…」
「これは…女王陛下とは露知らず、数々の非礼を…」
「お願い!畏まらないで、私はそういうの好きじゃないの、
私のことはRoseで良いわ…」
「それにしても貴方があの有名な「Belgaの死神」(Albelge)とはね…
…想像していた像(image)と随分違うわね、
熊のような大男だと思っていたのに…」
「…でも<Belgaの死神>(Albelge)はやめた方が良いわね…
この国では流行らないわ…Britannia風に言うと…
そうね、<Belgaの暴れん坊>(Arbelge)かしら…
そっちの方がずっと素敵よ…ねぇ…そうしなさいな…」
「何?さっきから女性(ひと)の顔をそんなに見つめて…」
「いや…最初に貴女(あなた)を助けた時、
ある女性に似ていると思ったのだが…」
「思ったのだが?」
「…今にして思うと全然似ておらぬ…」
「なにー?!」
Windermereの湖畔を白い風が駈け抜けて往く…
Tristram騎士団長率いる第六騎士団が衛る地
Lancasterへと…