ソファーに腰かけて
折れそうな月を眺める
言葉をはばむような
遠い目で
何かを言いかけて
ため息がこぼれ落ちる
悲しげな予感が
部屋中に漂う
moon 欠けてしまったまま
またもう一度 満ちる日を
待つ力もなく 崩れそう
束の間の蜜月は
悲しいくらいに儚く
それでも あいせる…?
近付くほどになお
ぼやけていく君の輪郭
雲へとまぎれる 月光
グラスに満ちている
雫をまたのみこんで
君のいない時間を
すり減らす
部屋に残されている
苦い煙草のにおいが
せめぎあう胸の中
切なさを掻き立てる
light 映し出したのは
ひとつの影
心細げに
ゆらゆら揺れては
途切れそう
自由を追いかけて
たどり着いた果ては孤独
それでも ゆめみる…?
遠のくほどに今
君を思い出してしまう
無情に…
束の間の蜜月と
現実は痛く知らせる
それでも あいせる…?
追うほどに遠ざかり
逃げるほどに
魅せられていく
雲間に滲んだ 月光