※あぁ…! あぁ…! あぁ…! あぁ…!
モゾモゾしようぜ To the break of down
ンン…! ンン…! ンン…! ンン…!
そこはショッキング・ピンクのBEDZONE
(Mummy-D)
オレはMr. Drunk サカマダイスケ またの名をMummy-D
脂ノッたMista-Hard-Workin' シャカリキカリキ
されどオトナの営みに関しちゃ割と人並み
常にワンパクもタンパクもねぇ程忙しい(ぜっ!)
ガキの頃にチェックした『ザ・ベスト』(※1)のHow To Sex (Sex!)
女体ってのは優しく、優しく、優しく触るべし
なのに言われたんだ 確か先週の金曜の晩だ
「エロいと思ってたのになんか意外とフツーねアンタ!
もっとイジメて!イジメて!イジメて! して、言葉攻め!
だって作詞業でしょ?」って言われちゃそりゃ断れねぇ…… Alright!
「オマエのスタイル超ダセー!
まるでアラスカのアシカのようだぜ
Yo! オマエについてるふくらみ
マジ薄いぜ まるでケツ拭く紙
Yo! オマエが出す声ゴジラのよう
ウガー!ウガー! まるで年増の娼婦
ワックMC どきなカス! オレがいのちの種いま解き放つ!」
……オイオイオイ、もしかして気絶してんのか?
嘘だろ? 嘘だって言ってくれって! イッたふりしてんのか?
JAPANの『スパンキー☆スパンク』のラインじゃないが皆さんご一緒に、ハイ!
「いつだってオトメゴコロはミステリー!」(※2)
※ Repeat
(宇多丸)
連れ込む もつれ込む 様は土俵際の
せめぎ合いのよう 待ったなし! ガチンコ勝負(※3)
今夜は手練れの小兵力士(※4) 超駆け引き上手(なのか?)
見た目こそ美少女だが気性は激しそう(なのか?)
何度目かの仕切り直し経ていざ立ち合い
金星(※5)を前に怖じ気づいたなんていうタチじゃない
逆に可愛がってやんぜ カラダごとドスンと来い! オイ!
恋吹雪ばりに首投げ ア〜どす恋 どす恋(※6)
「ノコッタ ノコッタ ハッケヨイ ノコッタ
おっと宇多丸 前褌(まえみつ)を取った!
上手いカタチで体起こした 肉と肉のこすれ合う音した
指滑り込ますマワシの下 もっと押してこんかい! どしたどした!
四十八手(※7)全部使い果たした ところで一瞬だが油断した
『自分の相撲! 自分の相撲!』(※8)と脳に声がこまだした
しまった! 思わず勇み足(※9)だ 一足お先に出したーッ!」
……もう、何なんだって相手だって戸惑う番狂わせ
「ま、疲れてんのネ! じゃ、シャワー先に浴びてくるわネ」
息を切らしたオレは手刀(※10)を切りただ言うだけ
「……ごっつぁんです!」
※×2
[注]
(※1)『ザ・ベスト』:KKベストセラーズ社の男性誌(元気が出る本)。表紙でいつもセ
クシーなおねいさんが水をぶっかけられていた(気がする)。(D)
(※2)「いつだってオトメゴコロはミステリー」:KOHEI JAPAN『スパンキー☆ス
パンクのテーマ feat. Spanky Spank』(2003年)より。原文は「いつだってお股はミス
テリー」。最低だ。(D)
(※3)ガチンコ:元は相撲界の隠語で、「(八百長でない)真剣勝負」を指す(だからホン
トは『ガチンコ勝負』という表現は『馬から落馬』のようなものなのかもしれない)。今は
むしろプロレスに使用されることの方が多いだろう。(宇)
(※4)小兵力士:小柄な相撲取り。(宇)
(※5)金星:きんぼし。平幕が横綱を倒した時の勝ち星のことを指すが、さらに隠語
的に「美人」の意でも使われる。(宇)
(※6)恋吹雪ばりに首投げ ア〜どす恋 どす恋:平松伸二の漫画『どす恋ジゴロ』
シリーズ、その主人公が関脇「恋吹雪」。彼が「夜の土俵」を勤め上げては相手の女性
に幸福をもたらし、オリジナルの相撲甚句(必ず終わりは『ア〜どす恋 どす恋』)で
シメる、というのが毎回のパターン。また「首投げ」は元来はもちろん決まり手の一
種だが、相撲隠語としてはズバリ「性交」そのものを指す(宇)
(※7)四十八手:と言うと今では性行為の体位バリエーションのことを先に思い浮
かべてしまうのがむしろ普通だろうが、元々はもちろん相撲の決まり手のこと。四
十八とは仏教用語で「たくさんある」ことを指す(宇)
(※8)『自分の相撲! 自分の相撲!』:変な言い回しが前から気になっていました。(宇)
(※9)勇み足:相手を土俵際まで追い詰めておきながらうっかり自らの足を先に出
してしまう負け方。(宇)
(※10)手刀:本当は勝った方が切って懸賞金を受け取るんですけどね。(宇)